レーザ誘起ブレークダウン分光計 / LIBZ500
Arガスパージ機能で元素周期表の軽元素を現場で測定可能!
概要 :レーザ誘起ブレークダウン分光計 / LIBZ500の製品概要
レーザー誘起ブレークダウン分光分析計LIBZアナライザーは世界初Arガスパージを測定中に可能とすることで、元素周期表の軽元素を現場で測定可能としました。
特長
最大の特長はArガスパージ機能による軽元素の高効率分析で、特に炭素(C)、リチウム(Li)、セレン(Se)などについては他を圧倒しています。 また、本装置は僅か、Φ50μm×50μm(深さ)という目視でも確認できない程度の非破壊分析に近い状態での測定が可能です。これによって、合金判別、メッキ判別、コンクリート中の塩分定量、炭素の定量などあらゆる元素分析に威力を発揮します。
軽元素測定
炭素(C)を含め、基本的に 元素表に記載のある元素分析が全て可能です。(一部、条件有)

安全性
高出力レーザーで有りながら、安全性の高いレーザーポインターレベルのレーザー(Class1)を使用しています。

軽元素の高効率分析
アルゴンガスの置換により、LOD(検出限界)の改善が行われ、軽元素分析に最適です。特に炭素(C)、リチウム(Li)、セレン(Se)などについては他を圧倒しています。

記録性
高解像度のカメラ・ビデオ機能を標準装備しており、測定前後の試料状態の記録も可能です。

操作性
5タッチスクリーンモニター(高輝度カラー表示)を採用しています。ピンチやズームなどスマートフォント同じく直感的な操作が可能です。

安価な運用コスト
安価な小型ボンベの使用が可能で、SDD検出器やX線・放射線源等、高価な消耗品が必要ないため、運用コストの削減が可能です。XRFで発生する費用の約1/3程度となります。

他デバイスとの互換性
当機種はGoogleAndroidプラットフォーム上で動作しているため、スマートフォンやタブレットとの連携が可能であり、ダウンロードやインポートなどのプロセスを短縮することができます。

用途
合金分析
多くの合金分析には、Mg、Al、Si等の軽元素の分析が求められます。そんな中、当機種ではアルミ合金中のMgやSiの正確な測定が可能になっています。また、炭素(カーボン)の検出も可能で、現在 LOD 0.04% まで実績がございます。特にアルミ合金・銅合金の分析は、早く・優れた検出限界値で測定を行えます。

合金別・主な検出元素
アルミニウムベース | Li,Mg,Al,Si,Ti,Cr,Mn,Fe,Ni,Cu,Zn,Zr |
---|---|
銅ベース | Be,Al,Si,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,As,Se,Ag,Sn,Sb,Te,Pb,Bi |
低合金鋼 | C,Al,Si,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Zr,Nb,Mo,W,Pb |
工具鋼 | C,Al,Si,V,Mn,Cr,Fe,Co,Ni,Cb,Mo,W |
ステンレスベース | C,Al,Si,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Se,Zr,Nb,Mo |
ニッケルベース | B,C,Al,Si,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Zr,Nb,Mo,Sn,Hf,Ta,W,Re,P |
コバルトベース | C,Al,Si,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zr,Nb,Mo,Ta,W |
Ni/Co超合金 | Al,Si,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zr,Nb,Mo,Hf,Ta,W,Re |
チタンベース | Al,Si,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Ni,Zr,Nb,Mo,Pd,Sn |
検出限界データ(LOD)※2013年末時点
鉄ベース
Element | 2 sec | 10sec |
---|---|---|
C(carbonsteels) | 0.3 | 0.02 |
Si | 0.15 | 0.08 |
V | 0.05 | 0.035 |
Cr | 0.04 | 0.02 |
Mn | 0.02 | 0.007 |
Ni | 0.1 | 0.07 |
Cu | 0.12 | 0.04 |
Mo | 0.11 | 0.045 |
Pb | 0.08 | 0.07 |
アルミニウムベース
Element | 2 sec | 10sec |
---|---|---|
Li | 0.05 | 0.02 |
Mg | 0.05 | 0.03 |
Cr | 0.04 | 0.02 |
Mn | 0.11 | 0.08 |
Cu | 0.02 | 0.015 |
Si | 0.24 | 0.08 |
銅ベース
Element | 2 sec | 10sec |
---|---|---|
Be | 0.08 | 0.02 |
Si | 0.1 | 0.05 |
Al | 0.5 | 0.13 |
Sn | 0.4 | 0.16 |
Pb | 0.18 | 0.05 |
ニッケルベース
Element | 2 sec | 10sec |
---|---|---|
Al | 0.005 | 0.003 |
Ti | 0.05 | 0.04 |
Co | 0.54 | 0.17 |
Cu | 0.016 | 0.009 |
チタンベース
Element | 2 sec | 10sec |
---|---|---|
Al | 0.09 | 0.05 |
V | 0.8 | 0.3 |
溶接材料
XRFの絞りには限りがある中、測定範囲(約50umスポット)を絞り狭小部や溶接材料の多点測定が可能となります。

その他使用例
鉱石・地質 アプリケーション
- Li,Na,B,Be(HH XRFでは測定不可)
- 低含有量のMg,P
食品・医薬品 アプリケーション
- 現場でのNa分析
- 低含有量のMg,P,Al,Si
仕様
技術 | レーザー誘起ブレークダウン分析 |
---|---|
レーザー規格 | IEC60825-1に基づいたClass1に準拠 |
測定範囲 | Z-500(185~675nm), Z-100 (240-650nm) |
分析元素 | H(水素)~U(ウラン)※一部条件付 |
LOD(検出限界) | 元素によって異なる(ppm~) |
分析時間 | 2秒~(測定対象によって異なる) |
ガスパージ | 有(超小型アルゴンガスシリンダー搭載) |
放射線・X線 | なし |
カメラ機能 | 有(カメラ・ビデオ機能を標準搭載) |
重量 | 2kg~3kg |
サイズ | ハンドヘルドタイプ |
モニター | 5インチ 高解像度タッチパネルディスプレイ |
OS | Google Android |
Bluetooth/WiFi | 有(データ通信/プリンター接続等) |
電源 | 100~240 V AC、3 A、50~60 Hz |
構成品
本体、Arガスボンベ(内蔵1・新品1)、リチウムイオンバッテリ、充電器、ACアダプタ、電源ケーブル、取扱説明書収録USB(英語版のみ)、収納ケース
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